「都市を飼い慣らす―アフリカの都市人類学」

都市を飼い慣らす―アフリカの都市人類学「都市を飼い慣らす―アフリカの都市人類学アフリカ
松田素二、河出書房新社

ナイロビの出稼ぎ民の町と都市社会や出身村との関係を、著者はそこに住み込んで研究しました。ナイロビの出稼ぎ民街の長屋での人々の暮らしの様子が鮮やか に描かれています。こういう本を読むと、人類学は面白そう!と思わずにはいられません。長屋に住む出稼ぎ民たちは自由に都市と農村を行き来し、村にアイデ ンティティを残しながらも都市をうまく飼いならしています。都市と農村という単純な対比ではなく、出稼ぎ民たちは私たちが考える以上に自由であり、その自 由は彼らのどうしようもなさそうな日常のなかでの順応を超えた、まさに状況を飼いならしていく努力によって得られているのです。豊かなのに無力感を感じる 多くの日本人にとっては、ナイロビの出稼ぎ民たちの活力と創造性は刺激になるのではないでしょうか。

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