砂野 唯(著)
昭和堂 (2019)
酒を食べるエチオピア南部に住むデラシャという人たちのお話。もう少し正確に言うと、酒を主食にしている人たちのことを書いた本です。
文字通り、毎日5キロもの濁り酒を、農閑期には15回、農繁期には20回以上に分けて「食べる」。つまり、食事として摂る。朝起きてゴクリ、畑に出かける時にペットボトルやヒョウタンの容器に入れて家を後にし、仕事の合間にゴクリ、畑に行く道すがらにもゴクゴク、お昼にゴクゴク、帰宅してゴクゴク、寝る前にゴクゴク。一日に4から5時間がこの濁り酒を飲む時間に費やされるそうです。
エチオピアやその他の国々の発酵食品とそれらの栄養価についても説明されていて、食べ物としての酒の歴史と文化を知ることもできます。本当に目からうろこ、なあるほど、ええっ、が連続する本です。
どちらかというと専門書っぽい内容なので、できれば一般向けに、すらすら読める本を書いてほしいなと思いました。たくさんの人たちに知ってほしいです。デラシャの人たちの暮らしと文化を知ると、価値観変わりますよ・・・たぶん。
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