絵はがきにされた少年

藤原章生(著)
集英社 (2005, 2010, 2020)

大手新聞社のアフリカ特派員が綴った短編集。インタビューした一人一人の体験を聞き取りながら、様々なアフリカ人、社会、歴史的な出来事がが語られています。また、一人一人の人生や考え方に触れることで、記者としての、あるいは外部者としてのものの見方や、記者としての伝え方を深く考えるようになるところは、現地社会や人々を尊重する筆者の気持ちが伝わってくる、文章です。「ハゲワシと少女」の写真を撮ったカメラマンの死、フツとツチの対立と和解、スワジランドの王様、今後のダイヤモンド、アパルトヘイトなど、興味深い話題を、個人の経験を通して見ると、また違った一般論として理解していたそれぞれの課題の違う一面が見えてくる。まず、一人一人を知ることから始めて、一般論はそのあとでよいと筆者は語り掛ける。

長く滞在して人間関係を作らなければ聞けない話が興味深い。一般的なアフリカ書では触れられない、アフリカの市井の人たちのとても興味深い人生に触れてみたい人、自分の経験したアフリカをどう伝えたらよいか悩んでいる人には、差参考になる一冊だろう。

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