エチオピア ナティはたよれるお兄ちゃん (世界のともだち)

エチオピア ナティはたよれるお兄ちゃん 写真・文 東海林美紀
偕成社(2015)

立派なお城が残るエチオピアの古都ゴンダール。そこに住むナティ少年を中心に、家族、食べ物、教会、お祭りなどが鮮やかに紹介する児童書。著者と少年や家族との親しい関係が伝わってくるあたたかい写真がたくさん、エチオピアの魅力が伝わってきます。子供たちのエチオピアの入門書、アフリカの入門書にぴったりですね。

同じ出版社からは、いろいろな国を紹介する本がシリーズで出ています。

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SAPEURS (サプール) the Gentlemen of Bacongo

sapeursアフリカのコンゴ(コンゴ共和国)には、衣服に世界一お金をかける男たちがいる(女性もいるようですが)。ポール・スチュアートもインスピレーションを書きたてられたこのオシャレ男たちの本、日本語版がついに出ました(原書は2009年に出版されています)。オシャレにたいする気合の入れ方とお金の使い方がが半端ではありません。サプールたちのオシャレは確固たる美学に基づき、それは彼らの生きる哲学でもあります。平和を愛するオシャレ男たちの姿をぜひこの本で楽しんでください。そしてコンゴ共和国のことに関心を持ってもらえればうれしいです。

森は消えてしまうのか?エチオピア最後の原生林保全に挑んだ人々の記録

Ethiopiaforest エスノグラフィーとは観察の記録のことですが、この本はエチオピアで2003年から2012年まで行われたJICAの「参加型森林管理プロジェクト」を観察して記録した、プロジェクト・エスノグラフィーです。日本人専門家やエチオピア人カウンターパート、JICAの本部と現地事務所の担当者などが経験した、夢、困難、議論、喜びなどがストーリー仕立てで、詳しく解説されています。一般的な開発関係の専門書と違い、比較的平易な表現で書かれていることと、プロジェクトの内部に焦点が当てられていることが特徴です。

コーヒー発祥の地であるエチオピア南部には、今でも野生のコーヒーノキの群生を擁す原生林が広がっています。資源としてのそれら森と野生のコーヒーノキの重要性はもちろんですが、同時にそこに住む人々のことも忘れてはなりません。森林保全と人々の生活の安定の両方を目指したプロジェクトは、それだけでも最初からハードルの高いことが分かります。プロジェクトのカバーした分野は、生態系、林業、普及、住民組織、市場ブランド化まで広く、やり取りをした相手は農民から日本の輸入業まで多肢にわたります。

アフリカでの開発に関心のある学生から一般の方まで、広く読まれて良い本でしょう。

新生アフリカの内発的発展:住民自立と支援

sinseiafrica編者:大林稔(龍谷大学)、西川潤(早稲田大学)、阪本公美子(宇都宮大学)
昭和堂
349ページ

アフリカに住む人々自らが、自らの力で地域の問題に対処して地域発展を目指す「内発的発展」と外部からの支援について、アルジェリア、エチオピア、ニジェール、ザンビア、タンザニア、モザンビークなどの事例を使って解説されています。自立的発展と支援介入が、援助する側とされる側の間にある差や、アフリカの国々それぞれの中にある政府と住民の間にある差など、特にグル―バリぜーションが進んで変化のスピードが大きくなっているアフリカ諸国の開発・発展を考える際に参考になることがたくさん含まれています。

ブルキナファソの歴史家キ=ゼルボがあげたスローガン「我々は開発するのではない、自分から発展するのだ」を支援できる援助やNGOの活動とはどんなことなのか考えてみましょう。

ポップ・アフリカ800

4221 

萩原和也
アルテスパブリッシング
272ページ

アフリカポップスのCD800枚を網羅し、解説している。
著者は以前、ポップ・アフリカ700という本を出しており、今回はそのバージョンアップ。
本業の傍ら、アフリカのポップミュージックを趣味にしている方。
でも、こんな本を作っちゃうのですから、趣味の範囲を超えていますね。

アフリカのポップミュージックに触れたい方、入門書としてはこの本の右に出る者はないでしょう。

 

ルポ 資源大陸アフリカ

20120131G092白戸圭一
朝日文庫
352ページ

アフリカの資源をめぐる歴史の中で生まれた、アフリカの深刻な”問題”ばかりに触れており、読んでいくと少々憂鬱な気持ちになりますが、スタンスとしてはあくまで、「問題は”罪を犯す人々”だけではなく、人びとを必然的に罪人としてしまった歴史(宗主国)や社会(政府)にある。」という点が書かれています。