アフリカ希望の大陸

51wzmh1t7pl-_sx345_bo1204203200_アフリカ希望の大陸:11億人のエネルギーと創造性
ダヨ・オロパデ著、松本裕訳、英治出版

この本は、最初から最後まで、アフリカに存在する数え切れないほどの機会、それを生かす人々の工夫とエネルギーが実例で紹介された、希望に満ちた本である。この本が発信するメッセージは、人々が工夫して作り上げ、社会を動かし、生き抜いていくための、助け合いや時にはインフォーマルな「近道」が、実際には役に立つことが多いということだ。利用できるはずだと思っている公の制度は非効率な政府の副産物で使えないことが多いという。読者がアフリカに興味を持っている人ならば、アフリカへの視野を大きく広げてくれるだろう。もし読者が開発関係者なら、その人たちの目標である「自分たちをお役御免にする」ために、今までうすうす感じていた「非国家的構造や非公式な近道こそ役に立つ」ということに、今一度うなずく本となるのではないだろうか。多くの人々の工夫による希望の実例はすばらしいものばかりだが、必ずしも希望ばかりの現実ではないという批判は、現地の経験がある人なら持つだろう。それでも、見方を変えればこんなに希望に満ちている大陸というメッセージは貴重だ。

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現代アフリカと開発経済学

現代アフリカと開発経済学現代アフリカと開発経済学アフリカ
峯陽一著 日本評論社 1999年11月

英領カリブ海植民地出身で独学で経済学を学び独立したガーナの経済顧問とな ったルイス、ナチス・ドイツのユダヤ人抹殺プログラムを逃れた経験を背景に ナリジェリアの鉄道衰退を分析して退出モデルを提起したハーシュマン、そし て1943年英国支配下のインドで起きたベンガル大飢饉(300万人が餓死)を原 体験として1970年代のエチオピア、サヘル地域の飢饉を分析したアマルティア ・センという3人の「開発経済学者」の仕事を紹介しながら、開発の主体は誰 かを問いかける本。経済学入門者のための雑誌「経済セミナー」の連載をまと めたものなので、特別な予備知識を前提としていません。

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