「トレバー・ノア:生まれたことが犯罪!?」英治出版
トレバ―・ノア(Trevor Noah)著
齋藤慎子 訳
これは母の愛の詰まった本です。そして、アパルトヘイト廃止前後の南アフリカの社会を、黒人でも白人でもない「カラード」の(でも、黒人社会の中で育った)著者の目から語られている本です。トレバ―・ノアはアメリカのTV番組「A Daily Show with Trevor Noah」という政治風刺で人気を博す番組の司会を務めるコメディアン(しかもシリアスで鋭い)。本は南アフリカでの彼と母親の暮しを中心に、彼の出生の背景(コサの母親とドイツ系スイス人の父親)、言葉と宗教と社会、黒人の毎日の暮しなどが、父親や親戚や友人とのさまざまなを通じてとても面白く描かれています。2センチくらいの厚い400ページの本ですが、一気に楽しく読めました。そして、南アフリカの今まで分からなかったことを知ることが出来ました。名誉白人という不名誉なタイトルを一時期保持していた日本に関係することも、ほんの少しだけですが書かれています。
6年前から米国に住むトレバ―・ノアは、現在大ヒット中の映画「ブラックパンサー」にコンピューターの声で登場しています。また、彼は最近「The Donald J. Trump Presidential Tweet Library」という、トランプ大統領のツィート集も出しました。
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